事例: 新卒採用における「不人気企業」が

2018. 07/02

新卒採用における「不人気企業」が考えるべき新卒採用戦略のポイントとは

  1. 1.「不人気企業」の3分類
  2. 2.「母集団形成」と「動機形成」のどちらに力を入れるべきか
  3. 3.面接開始前に気をつけること
  4. 4.不人気企業が効果的な動機形成をするための魅力の伝え方② ~社会貢献性~
  5. 5.まとめ

新卒採用における「不人気企業」には3つの分類があると考えています。
この分類に従うと、実は就職人気ランキングなどで上位にランクインする人気企業でも、
3つのいずれかに当てはまる場合が多いです。
そんな「不人気企業」の3分類と、それぞれの企業が考えるべき新卒採用戦略とはどのようなものでしょうか。
「不人気企業」は具体的に何を実践すべきなのでしょうか。

「不人気企業」の3分類

冒頭でご説明した通り、一口に「不人気企業」と言っても、大きく3つの分類があります。
多くの企業が、以下の3分類のいずれかに当てはまるのではないでしょうか。

1. エントリーが集まらない。母集団形成ができない。
2. エントリーは集まるが、その後学生が離脱してしまい、採用数に苦戦する。
3. エントリーは集まり、採用数も確保できるが、質の高い学生を採用できない。

上記のどの分類に当てはまるかによって、「母集団形成」に力を入れるべきか、
「動機形成」に力を入れるべきかが変わってきます。
一口に「不人気企業」と言っても、考えるべき採用戦略は異なってくるのです。

「母集団形成」と「動機形成」のどちらに力を入れるべきか

もちろん、「不人気企業」は母集団形成と動機形成の両方に力を入れるべきです。
しかし、新卒採用にかけられる予算やマンパワーが限られている中で、
どちらを優先すべきかと問われれば、前述の3分類のどれに当てはまるかによって変わってきます。

ただし、中長期的に新卒採用の動向を考えたときに、私たちは「動機形成」の方が重要だと考えます。
好景気の影響で各社の採用数は上がり、内定付与率は増加しています。

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昨今ではナビサイトやマッチングイベントなどの母集団形成に採用費を投入しても、
最後の最後に辞退されてしまう可能性が市場全体の傾向として高いです。
これは不人気企業においては顕著であり、3分類すべてにおいて共通しています。
(母集団形成にお金を使わないといっているわけではありません)

それであれば、早い段階で効果的な動機形成ができるの力を企業としてつけていくことが重要になってくると言えます。
しかし、やみくもに魅力を伝えたところで動機形成にはなりません。
では、どのように企業の魅力を伝えれば、不人気企業でも効果的な動機形成ができるのでしょうか。
今回は弊社が過去にお手伝いさせていただいた24時間営業の小売り業の事例をもとに具体的に書いていきます。
今回のポイントは大きく2点です。

不人気企業が効果的な動機形成をするための魅力の伝え方① ~経済合理性~

まず1つ目の観点は「経済合理性」です。
堅苦しい言い方をしていますが、
要は「その魅力って自社のもうけを生み出すのにどうかかわってるの?」ということです。

前述した小売企業の例でお話しますが、
24時間営業は率直に言うと、学生からの見え方が悪いのが実情です。
事実、労働者としては夜中まで働くことになりますので、そう思われてしまうのですが、
それでも24時間営業を継続している理由も少なからずあります。

例えば、
「設備の稼働時間が上がる」
「夜にふらっと食べに行ける安心感が昼の需要につながる」など、
問題はそれによってどれぐらいのインパクトがあるのかを意外と学生が分かっていないということです。
そのあたりを学生にしっかりと伝えていくことで、24時間営業をしている理由も理解してくれるでしょう。

不人気企業が効果的な動機形成をするための魅力の伝え方② ~社会貢献性~

2つ目の観点は「社会貢献性」です。
これも堅苦しい言い方をしていますが、要は、
「その魅力がサービスの利用者ひいては社会にとってどんな貢献をしているの?」ということです。
前述した小売企業の場合は24時間営業がサービスの利用者、
社会にとってどのような貢献をしているのかを伝えていくような形をとっていきました。

具体的には、
「サービス利用者にとっては、夜の遅い時間に安心して温かい食事ができる場の提供」
「社会全体にとっては、働く人たちの応援、落ち着く場の提供、防犯率の減少」 などです。
これも、新卒採用担当者が伝えているつもりでもなかなか学生には伝わっていないポイントだったのです。

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まとめ

私たちがこの仕事をさせていただく中で感じているのは、
どんな企業にも魅力があり、その効果的な伝え方が必ずあるということです。
どんな不人気企業であっても、上述したような、「経済合理性」と「社会貢献性」の観点から、
改めて魅力の伝え方を整理してみることで、
効果的な動機形成ができ、中長期的に新卒採用での力が高まっていくと考えています。
是非一度、魅力の伝え方を整理してみてはいかがでしょうか。

— この記事の著者

河本 英之

シーズアンドグロース株式会社 代表取締役

2005年、株式会社リンクアンドモチベーションに入社。
採用戦略から組織人事領域に従事し、大手企業から中小企業まで幅広く500社以上の採用・育成コンサルティングを担当。

2010年7月、シーズアンドグロース株式会社を設立。
独自かつフルカスタマイズのプログラム作りで、多くの企業の新卒採用と人材育成を担当。

業界業種・企業規模問わず、数多くの企業様の新卒採用・人材育成をご支援させていただいた経験をもとに、経営者様・人事担当者様のお役に立つ情報をブログにてお届けしていきます。

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